…10月からの社会保険適用拡大にあわせてご検討ください。
「社会保険適用時処遇改善コース」は、従業員を新たに社会保険に加入させるとともに、社会保険料の負担によって手取り収入が減る従業員に対して収入増加の取組を行う事業主を支援する助成金です。
社会保険の適用拡大により、令和6年10月からは厚生年金保険の被保険者数が常時51人以上である企業に勤めており、以下のいずれにも該当する場合は、社会保険を適用することになります。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 所定内賃金が月額8.8万円以上
- 2か月を超える雇用の見込みがある
- 学生でないこと
また、10月からの最低賃金引上げに伴い賃金引上げを予定している事業主も多いと思います。
この機会にこの助成金の活用をご検討ください。
「社会保険適用時処遇改善コース」の中でも取組みやすい(労働時間延長メニュー)の概要をみておきましょう。
■対象となる労働者
社会保険加入日の6か月前の日以前から継続して雇用され、社会保険の加入要件を満たさない労働条件で就業していた者が対象となります。
※社会保険の適用拡大対象企業以外の企業等における社会保険の適用基準は、週の所定労働時間及び月の所定労働日数が常時雇用されている従業員の3/4以上である者となっています。
■助成金額
週の所定労働時間等について以下のいずれかの取組を行った場合に、1人当たり30万円(大企業は22.5万円)が支給されます。
- 4時間以上延長させる(賃金増額の要件なし)
- 3時間以上延長させ、かつ賃金を5%以上増額する
- 2時間以上延長させ、かつ賃金を10%以上増額する
- 1時間以上延長させ、かつ賃金を15%以上増額する
例えば、次のような場合が対象となります。
- 週25時間勤務のパート従業員を週30時間勤務にして社会保険に加入する
- 週の所定労働時間を3時間延長し、最低賃金引上げに伴い時給を1,000円から1,050円に増額して社会保険に加入する
※社会保険の適用日の1か月前の日から3か月を経過する日までの間に取組を行うことで対象となります。
■その他
社会保険加入日の前日までに、管轄の労働局にキャリアアップ計画書を提出しておく必要があります。
また、申請の時期は、所定労働時間の延長等の取組を6か月継続した後の2か月以内となっています。
労働時間延長メニューの他に、社会保険適用に伴い手取り収入を減らさないようにするために社会保険適用促進手当等を新たに支給する場合に利用できる(手当等支給メニュー)もあります。
詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
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