法改正により来年以降に義務化される前にご検討ください。
「柔軟な働き方選択制度等支援コース」は今年度に新設された助成金で、働き続けながら子の養育を行う労働者の雇用の継続を図るため、子が3歳以降小学校就学前までの労働者の柔軟な働き方を可能とする制度を複数導入し、制度の利用者を支援する取組を行った中小企業事業主を対象とするものです。
ただ、その後の法改正により、来年度から柔軟な働き方を実現するための措置が義務化されることから、今年度限りの助成金となるか、要件が厳しくなることが予想されます。
制度の利用が見込める従業員がいる場合は、早めにご検討ください。
概要をみておきましょう。
■支給対象となる事業主
以下の4つ要件に該当する中小企業事業主が対象となります。
1.子が3歳以降小学校就学前までの労働者の柔軟な働き方を可能とする次の制度を2つ以上導入していること。
(1)始業時刻等の変更
所定労働時間は短縮せずに、始業・終業時刻や労働時間を労働者が決定できるフレックスタイム制度や、始業または終業時刻を1時間以上繰り上げまたは繰り下げる時差出勤制度など。
(2)育児のためのテレワーク等
週または月当たりの勤務日数の半数以上利用でき、時間単位で実施可能なテレワーク制度など。
(3)短時間勤務制度
1日の所定労働時間を1時間以上短縮し、所定労働時間を原則6時間とする制度とそれ以外の勤務時間(例えば5時間や7時間とする措置など)の中から選択できる制度など。
(4)保育サービスの手配及び費用補助
一時的な保育サービスを手配し、サービスの利用に係る費用の5割以上かつ3万円以上、または10万円以上の補助を行う制度など。
(5)子を養育するための有給休暇制度
有給で年10日以上利用でき、時間単位の実施も可能な休暇制度、または法を上回る子の看護休暇制度など。
2.上記の柔軟な働き方選択制度等の利用について、「育児に係る柔軟な働き方支援プラン」作成により支援する方針を就業規則等に規定して全労働者に周知していること。
3.「面談シート」により対象労働者との面談を実施し、次の取組を定めた計画(支援プラン)を作成すること。
(1)制度を円滑に利用するための措置として、制度利用期間中の業務体制の検討に関する取組。
(2)制度利用後のキャリア形成を円滑にするための取組。
4.制度利用開始日から6か月の間に、対象労働者が該当の制度を一定基準以上利用すること。
■支給金額
1事業主当たり1年度に5人までを対象に以下の金額が支給されます。
(1)制度を2つ導入の場合:利用者1人当たり20万円
(2)制度を3つ以上導入の場合:利用者1人当たり25万円
詳しくは以下の厚生労働省ホームページからご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/index.html
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